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桂離宮のなかでは異色といえるソテツ。島津氏献上のものとガイド説明。
養生中でワラに包まれていたが、それがまことに美しく、丹精こめた
職人の心がつたわってくるほどの出来ばえ。藁葺きの建物は外腰掛。
外腰掛の前に幅1b、長さ17bほどの敷石(延段)がまっすぐ通っている。
黒っぽいジャケットを着用した女性の足下には長さ2b強の切石があり、それが
大小の石と組み合わされ、都人の雅とは異質ながっしり感を創出しておもしろい。
それにしてもこのソテツ、エノキダケにみえてしかたありません。
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「桂離宮」(伝統文化保存協会)は【外枠に対して45度ずらして方形の水穴が穿たれていることから
二重枡形手水鉢と呼ばれる。晩秋に収穫を量る枡になぞらえたものと解釈すると興味深い】と記す。
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「松琴亭へ向かう」の中央やや上にみえているのがこの橋。
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市松模様のふすまの先が二の間。まだ午後3時前なのに人影が長い。
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市松は大柄で明るい。
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いくつもの橋と水の流れが離宮に変化と美しさをもたらしている。
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流れは水だけではない、風にも流れがあり、風は賞花亭に風情をかもし、
正面と右側面を吹き抜けにしたことと、竹の連子窓が開放感をきわだたせる。
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風は庭や庵をいっそう生き生きさせる。わずかな光が射すとやさしい気持ちになる。
風と光は刻々と変化し、庭をみる者を慰撫し、清々しくしてくれる。
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この鉄鉢形の手水鉢は五輪塔の水輪を転用したものという。
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瓦葺き方三間の持仏堂。
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観音開き唐戸上部の額は後水尾帝筆。
後水尾帝といえば、狂言「花子」の大名、歌舞伎「身替座禅」の山蔭右京の
モデルは帝であるという説がある。であるなら、中宮・東福門院の悋気が滑稽。
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斜面に二つの石段が設けられたのは、ここが舟溜まりであるから。
茅葺き寄棟造の母屋に柿葺きの土廂を付属した農家風が特徴的。
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丸窓は六つあり、窓の大きさと意匠はすべて異なる。
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笠も火袋も中台もぜんぶ三角形にし、火袋の窓を四角、円、三日月形に。
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それぞれの橋にもさまざまな意匠がこらされている。
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書院のかたちが違うのは建て増しによるもの。高床構造は桂川の水をひいたが、
大雨増水時、書院が床上浸水しないための予防策であるという。
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月見の茶亭。「楼」は月見用の建物の総称である。
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松琴亭のふすまの市松模様がわずかにみえる。
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