2019年4月25日午後6時25分〜6時55分ごろ、二尊院前から化野念仏寺前まで往復30分歩きました。
夕闇せまる時刻に歩くのは2006年12月11日以来。12年9ヶ月前のその日は「嵐山花灯路」の始まった日。
 
12月半ばの夜、花灯路のPRが十分でなかったのか、行きかう人もなく、静まりかえる奥嵯峨の小道を伴侶と歩いたのは
そんな昔のことなのかと時の流れの早さに呆然としています。
 
人の多い土日に京都を訪ね、870年前の西行のように花見客の多さを嘆いたあなた、若い女性ウォッチングも楽しみだと
思っている友、拝観時間を過ぎた寺の門前や、平日でも観光客でごった返す嵯峨野は混雑時を避けて黄昏に歩くべきです。
 
出会うとしてもイヌと散歩する地元住民一人。それも薄暮まで、さらにほの暗くなると人も通らなくなる。それでもウグイスが
いい声で鳴いている。嵯峨野、化野が最も美しいすがたをみせるのはそういう時間です。
 

しばらく来ないうちにこんな看板が。前は何だったか思い出せない。
 
 
 
以前は別の店だったと記憶しています。古い民家、店舗が代替わりをきっかけに売りに出され、もしくは借家に出される。
それも時代の流れ。取り壊されないだけマシということです。
 
 
 
嵯峨鳥居本伝統的建造物保存地区と記された掲示板。
 
 
街灯に取り付けられた道しるべには「鳥居本バス停」(下)の案内。
 
 
 
2006年12月嵐山花灯路の夜、白熱灯の照明がきれいでした。格子のガラス戸も開いていた。提灯の数も多かった。
 
 
絹てまり&まゆ
絹てまり&まゆ
「絹てまり」1800円の文字がみえます。奥の白いものは「まゆ」。
 
 
嵐山花灯路 2006年12月11日
嵐山花灯路 2006年12月11日
伴侶が見ているのは絹てまり。往時は夕刻を過ぎてもガラス戸の外に商品の一部が並んでいた。
 
 
嵐山花灯路 2006年12月11日
嵐山花灯路 2006年12月11日
「井和井」(提灯)と書かれた店は見当たらず、暖かい照明も消えていました。薄暮の冬を照らす灯りが懐かしい。
 
店頭に立つ男性が風景に溶けこんでいるような気がした冬の夕暮。
 
 
 
化野 念仏寺前
化野 念仏寺前
石段を上がれば「あだしの念仏寺」。ここで踵を返します。
 
 
たそがれ青もみじ
たそがれ青もみじ
薄明りのなかでしか見ることのできない美があります。ほの暗い街灯に照らされた小道、人影。
 
 
 
店の灯り
店の灯り
唯一ここだけが照明を点していました。ガラスに木々の葉が映っています。
 
 
そこへマスクをした伴侶が通りかかった。
 
 
往きに通った「人形の家」の門前は夜の帳が降りています。
 
 
 
二尊院前
二尊院前
この時期、門前の山吹もすっかり散った。観光客も住民もすがたを消し、静かで心やすらかな時刻。