初めてストウヘッドへ行ったのは2016年10月末。イングリッシュ・ガーデン探訪はシシングハースト・カースルやグレートディクスターなど
の庭園巡りで、日本であまり紹介されていない場所を積極的に訪れるようになったのは数年前。広大な敷地のゆるやかなアップダウン、
変化に富む散策路、深い森に入り込んだみたいな鬱蒼と茂る木々に魅了されたからです。
 
さまざまな意匠をこらした名園をみるのもステキでしょうけれど、美しい景色をながめながら歩くことに喜びを見いだして足かけ20年、
あっという間でした。記憶の断片を心奥に刻印することから始まった旅も大詰を迎えました。
 
紹介するのは2018年6月末と、2016年10月末&11月上旬のストウヘッド・ガーデン。夏と晩秋でおもむきの異なる景色や、
10月末と1週間後の11月上旬の変化をご覧ください。
それでも十分と思わない方は下のバナー「Stourhead」を、ウィルトシャーの名所を知りたい方は「Wiltshire」、
ウェスト・サセックスに興味のある方は「West Sussex」へ。
 
ハウス
ハウス
 
ストウヘッドはウィルトシャー州南西の村スタートンにあって、敷地面積は約1070ヘクタール(約324万坪)。
広大な敷地のごく一部を占めるのがストウヘッド・ガーデン。湖の周囲は散策道となっていて、内側が2マイル(3、2キロ)。
 
2マイルは英国の人々にとって短い距離ですが、フットパスでなく庭園だと思えばこれほど長い距離もめずらしい。
 
ストウヘッドの由緒来歴、各場所については「Stourhead」(下のバナー)へお運びください。
 
ハウスの裏
ハウスの裏
 
ハウスは1721ー25年に建てられましたが、1902年の火災により焼失し、その後忠実に再建されたといいます。
 
 
ハウス北側エントランス
ハウス北側エントランス
 
 
パラディアン橋
パラディアン橋
 
夏は緑陰、秋は追懐。いずれにしても心は安息を求めます。
 
パンテオン
パンテオン
 
 
パンテオン
パンテオン
 
ストウヘッド・ガーデンにギリシャふうの建築物が多くみられるは、1741年から40年の歳月をかけて造園に心血をそそいだホア2世
がギリシャ神話に興味をいだいていたからといわれています。
 
ストウヘッドの湖(川をせき止めてつくったそうです)をめぐる道のりは、ギリシャ神話に登場する「アイネイアス」がたどった道を想起。
 
 
パンテオン内部
 パンテオン内部
 
 
パンテオン
パンテオン
 
 
パンテオン
パンテオン
 
 
 
 
 
 
 
 
アポロ神殿
アポロ神殿
 
1765年建造のアポロ神殿。
 
ギリシャ神話へ回帰する道のりは巡礼者の道と重なり、信仰とほとんど縁のなくなった者にとっては、自らの内面探求の道となります。
3、2キロはそういうことを考えさせるに十分な距離です。
 
アポロ神殿
アポロ神殿
 
 
アポロ神殿
アポロ神殿
 
 
アポロ神殿
アポロ神殿
 
 
ゴシック・コテージ
ゴシック・コテージ
 
初めて経験したときより、その経験を追懐する旅のほうが濃密であることを誰が知るでしょう。
 
何の脈絡もないのに遠い記憶がよみがえるときがあるとすれば、一瞬を記憶していたからかもしれません。
 
 
 
 
 
2016年10月末。
 
 
2016年10月末。
 
パラディアン橋とパンテオン
パラディアン橋とパンテオン
 
2016年10月末。
 
 
2016年10月末。
 
シジュウカラ
 シジュウカラ
 
2016年10月末。
 
フローラ神殿
フローラ神殿
 
2016年10月末。フローラ神殿は1744−46年に建造。
 
 
2016年10月末。
 
ゴシック・コテージ
ゴシック・コテージ
 
2016年10月末のゴシック・コテージ。
 
 
 
パラディアン橋とパンテオン
 パラディアン橋とパンテオン
 
2016年11月上旬。
パンテオン
 パンテオン
 
2016年11月上旬のパンテオン。
 
アポロン神殿
 アポロン神殿
 
2016年11月下旬のアポロン神殿。
 
ゴシック・コテージ
ゴシック・コテージ
 
2016年11月上旬のゴシック・コテージ。10月下旬からわずか1週間後でも景色は一変。