2022年3月6日    何かできることがあれば
 
 プーチンの極悪非道に対して激怒しています。この数日、プーチンを追い込むために世界が結束して、できるかぎりのことはやらねばならないと思っています。
ロシアからの天然資源輸入を禁止し、その結果、電気代、ガス代、ガソリン、日用品が値上がりしても、家族から引き離されるわけでも、住居や命を奪われるわけでもない。ロシアからの禁輸で莫大な手数料が入ってこない大手商社の利益は失われるけれど、元々ボロ儲けしすぎ。
 
 ウクライナの人たちは生命や財産の危機に直面している。日本はミサイル攻撃を受けているわけでもなく、自衛隊が戦地に行くわけではありません。この先、家計が苦しくなっても、ネジのはずれたプーチンを阻止すべきと私たちの意見が一致。
 
 できることは何もないと嘆息し何もしないのは単なる怠慢にほかならないでしょう。できることはほとんどありません。が、貧者の一投、ふだんお世話になっている方へのお礼にと組んでいた費用をウクライナ大使館へ寄付することにしました。
 
 プーチンはスポーツマンを気取っているが、彼ほどスポーツマンシップの欠如している男もめずらしい。先般の冬季五輪でウクライナ侵攻のさいの協力について習近平との間で密約を交わしたでしょう。
パラリンピックでウクライナの選手が母国の子どもや母親に捧げるメダルを獲得するさなか、プーチンはウクライナの国土国民を蹂躙し、ロシア国民の評価を地におとしめました。
 
 ベラルーシのルカシェンコは白ロシアという美しい国名に相反する弾圧者。外国映画にはそういう雰囲気と顔の極悪人が出てくる。彼に演技は必要ない。国民虐待・殺人の罪で逮捕起訴され、刑罰が科される前に映画に出たら物好きがみにくるかもしれません。
どさくさにまぎれて弾道ミサイルを発射する北朝鮮。日本政府は、十年一日のごとく「日米韓で緊密して協議することにした」をくり返す。オウムでもあんなに沢山同じことを言えば飽きるでしょう。
 
 20世紀のヨーロッパは第一次大戦以来、膨大な数の難民が路頭をさまよいました。ダブリン条約に「難民が入国したら、その国が難民を受けいれ、問題を解決しなければならない」と規定されています。前ドイツ首相メルケル氏は難民問題に関連して、「人間の尊厳を軽んじる者は容赦しない」と言っている。
 
 岸田氏は「ウクライナ難民を受けいれる」と言っています。外務省、総務相、経産省などは難色を示すでしょう。受けいれる、と言うのは簡単ですが、まったく具体性を欠きます。いつ、どの国を通して、どの程度の規模で、輸送方法は?
経済支援はカネだけ出してあとは知らんふりではなく、志願する医師、看護士もいるでしょうし、避難民のお世話をしたいという人のために渡航費かチャーター便を提供すべきです。政府なんかアテにしない人はすでに自費で行っています。
 
 プーチンの恐怖政治、破壊と殺戮、核兵器使用の可能性に言及したEUへの威嚇は、21世紀のヨーロッパ史最悪の出来事として刻印されるでしょう。「くたばれプーチン」のプラカードを掲げてデモしたい気分。組織に頼らず個人として。
 
 読売新聞3月5日夕刻ネット版に、「リトアニアのビリニュス市長が、市内にあるロシア大使館前の通りをウクライナ英雄通りと命名すると発表」。
同日同紙ネット版に、「ロイター通信が4日、ウクライナ侵攻に関して米国でおこなった世論調査では、回答者の80%がロシア産原油を禁止すべきだと答え、62%が他の民主主義国家を守るためなら、ガソリン代がより高くなっても構わないという意見だった」と報じています。
 
 こうしている間にも事態は刻々と変化しています。難民は増え続けるかもしれない。救いの手を差し伸べるにはあまりにも非力です。しかし何かできることはないか模索していきたいと考えています。

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