2022年8月28日    夏の夜の夢
 
 数日前、伴侶の友人ハムの夢をみた。彼女の家の玄関を入ったら横長の広大な土間があり、軽四車が4台縦列状態で駐車。
玄関に出たのは中年のハムだったが、応接間には見知らぬ人数名が雑談している。話しかけていいものか迷っているうちに目がさめた。
 
 翌朝、伴侶が起きぬけに言う。「Mさん(四国の坊ちゃん)の夢みた」。舟に乗って対岸に行くと坊ちゃん館。まるでドラマ雲霧仁左衛門の乗船場面。
岸辺にすわり、足をチャポンと水につけている坊ちゃんが見えた。館は江戸時代の蔵を大きくした建物。バカでかい台所。そこから大きな居間につながり、赤い絵か壁掛けかを飾り立てた個性的な洋風の部屋。
 
 そこに坊ちゃんの仲間が集まっている。「Uさんもいた」。昨年12月に旅立ったU君は元気そうで、坊ちゃんの奥方がこしらえた自家製おつまみをおいしそうに食べていたという。
伴侶はU君に会ったことはなく、小生が撮影したOB会のU君を何度か見て顔をおぼえている。近影は2013年6月道後温泉OB会。「ほかにだれかいなかった?」と聞くと、「いなかった、知っているのはUさんとMさんの奥さんだけだった」。2019年6月以来、私たちは坊ちゃんに会っておらず、夢に出てきたのはスキンヘッドになる前の頭だと思う。
 
 翌朝、こんどは安倍さんが夢に出てきた。青ざめて眼をつむっている安倍さんが仮面をとり、にこやかに笑い、「このとおり、私は元気ですよ」と言う。無事でよかったとホッとしたけど、世界の人たちは安倍さんが亡くなったと思っているのにどうするのだろうと心配になったそうです。
 
 小生はときどき恐い夢をみる。特に夏の夢はエアコンをつけていても寝汗をかいて目をさます。子どもじみているが、巨大な怪物とかゴーストに食われそうになって必死で逃げる。怪物はジェヴォーダンの獣のような見たこともない怪獣。
ゴーストは正体不明で変幻自在、時に人間がすがたを変える。逃げても追ってくる。70歳を過ぎ疾病が襲いかかると悪夢の頻度も高くなった。「わぁ〜」と叫んで目がさめる。
 
 決して夢の続きをみたいと思わない。それでも続きをみるとまた汗をかいている。寝覚めはよくなく、水分補給してもひと夏で体重は減り、近年の体重減少を後押しする。みるならエロティックな夢がいい。続きをみたくなるし。
 
 学生時代の後輩の夢をよくみた時期があった。最近はほとんどみず、起きるとすぐ忘れる。そういう夢はおおむね快適。彼らは若いころのまま。それで快適なのかもしれない。
誰かが青い顔して具合わるそうにしている夢もみた。8年ほど前、一緒に行動した仲間が歩いている途中、気分がすぐれなくなったことがあるので追体験のようになって夢に出てきたのか、もしくは、子どものころの小生が頻繁に車酔いしていたからなのか、よくわからない。
 
 夏はヘンな夢ばかりみる。ほんとうにみたいのは、坊ちゃんが鈴虫売りを始めて繁盛する夢とか、KY君と麦わらテンガロンハットをかぶってインド珍道中に出かける夢。せめて夢でも願えば叶うことを期して。

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