2023年5月27日    嵐山ひとり歩き

 
 2023年5月末で期限の切れる阪急電車「宝怐v=「京都」の格安切符4枚を買っていた伴侶が5月23日、5月26日上洛しました。5月末は東北2泊3日の旅が控えており、大急ぎで使い果たさねばなりません。23日は河原町で降りて円山公園。小さな池にサギが一羽いてスマホで撮影。26日は桂で嵐山行きに乗り換え、渡月橋を渡って対岸へ。
 
 保津川(上の画像)の河川敷から嵐山公園山頂まで楽な坂道ではなく険しい上り坂を歩き、復路はなだらかな坂道を下り、長いあいだ嵐電嵐山駅方面へ行っていないので辻を左折したら、突き当たりは緑の木々につつまれた喫茶店。しまった、かき氷なんか食べず、ここでお茶すればよかったと思っても後の祭り。
 
 注文した抹茶金時は氷がやたらと多く、餡も抹茶もこれまで食べたかき氷のなかで最も少ない。その部分を食べたら水の味だけ。50円で煉乳が追加されると店員が言ったので追加注文したが、煉乳は一滴か二滴。
23日、円山公園からの帰り、四条通の甘味処「京煎」で食べたクリームあんみつとえらい違い。「店の名前おぼえていないのでは」と尋ねると、「おぼえていない!」と即答。まずくても食べ残ししたことはないのですが、さすがに残したそうです。
 
 気を取り直して土産物屋が並ぶ通りに出て「野村」のちりめん山椒を買いました。お昼ごろ自宅を出て、京都まで阪急電車で片道1時間半、嵐山散策2時間、休憩15分(かき氷がまずかったので長居しなかった)。クリームあんみつのときは30分休憩。夕方のラッシュアワーを避けるため早めに電車に乗り、午後6時前に帰宅。
 
 円山公園と較べると嵐山は観光客だらけ。観光スポットに目もくれず、人の少ないところを歩く。嵐山公園の上にいる観光客はほぼゼロ。坂道途上に百人一首を石に刻んだ歌碑が数十個ありました。二尊院近くの百人一首公園の歌碑などをあわせると合計49だそうです。
著しく体力の衰えた留守番亭主はスマホ画像を楽しみにしているけれど、散策の文章がはかどらず、以前ならその日のうちにアップできたものが、2日か3日かかります。わずか数行を15分か20分で書いては1時間休みという状況。
 
 楽しいこと、おもしろいものは身近にないと思っていた子どもは中年を過ぎてそれが間違いと気づきます。3歳年上の鳥取の従兄、17歳年上の大阪の従姉は本当に愉しい人でした。
小生がまだ元気なころ、OB会などでひとりで出かけると伴侶は土産話をたのしみにしていました。小生も伴侶の同窓会の話をきくのがたのしみだった。たのしいこと、おもしろいことは身近にあるのです。
 
 伴侶や小生の友人のなかで終活をすませた人は少数で、伴侶の中学時代の同窓生は、やるやると言いつつ、片付けるはしから散らかるのでなかなか進んでいないらしい。捨てることをちゅうちょしていればどうしてもそうなるでしょう。
私たちの場合は2017年春、引っ越しを兼ねて終活もやった。なんでもかんでも投棄し、早まったと思うものもないではないけれど、それくらいでないと終活は成就しがたく、躊躇しているうちに体力気力も失い、臨終が終活になりかねません。
 
 終活を終えてはや6年、伴侶が元気でいることが大きなよろこびとなり、伴侶との昔話は何度くり返しても支えとなっています。明治生まれの祖父母(父方)は昔話をほとんどしなかったような気がする。祖父母が亡くなった年齢になり、ふたりきりになったとき祖父母はどんな話をしていたのか知りたい。そしていつかまた伴侶と嵐山を歩きたいと思っています。

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