2023年8月30日    続・夏の四方山話
 
 前回(2023年7月27日)の「夏の四方山話」を掲載してから猛暑は収まる気配もなく、秋の話題のないまま1ヶ月経過、四国の坊ちゃんとメール&電話1回のやりとりをした。
 
 電話したのは、テレビ番組「英雄たちの選択」の特番「昭和の選択・東條英機の煩悶(初回2020年12月放送)」に同好会(古美研庭園班)の後輩OF君(小樽商大名誉教授)が出ていて、坊ちゃんに電話で確かめたかった。
 
 開口一番坊ちゃん曰く、「いま、いい具合に月がみえている。井上さんに(スマホで)送ろうと思っちょったとこじゃ」。
 
 「番組はみちょらん。オギノなら昔、松山に来た。連絡してきたから会ったばい」。「東條英機には興味ないだろうけど、3年くらい前のオギノ君が番組のなかで数回コメントしている。みるならBD送る。みるか?と聞かれてみないとは言いにくいだろうが」。
 
 「みるから送ってください」と坊ちゃんが応じる。2019年、京都でプチ合宿したおり、「ワシは歴史が好きじゃけん」とのたまっていたので「英雄たちの選択」(2013年に放送開始)はみているものと思っていたが、みていないとは意外。
図書館通いして歴史書を読みあさっているようにも見えず、アジア史やヨーロッパ史が好きなようにも見えず、歴史好きはたわごとだったのか。
 
 7月に骨折した足の小指は松葉杖なしで歩行できるほど快方に向かっていて、「もうすぐじゃ」と元気そうなので安心したのも束の間、「足腰がすっかり弱くなってだめじゃ」と電話で言っておられました。
70歳を過ぎると誰もが経験するのだけれど、坊ちゃんと小生は頚部と腰に持病をかかえているから実感もひとしお。
 
 「コロナでどこへも出かけんから余計足腰が弱くなったばい」。「出かけなければ金を使わないだろ」。「そうでもないんじゃ」。毎月の酒代はかなりの額になるだろう。「何に使うの?」。
 
 「色々あるけん。家2軒、田畑の草刈り賃など出ていく」。「耕作してない土地なら早々に売り払ってしまえば」。「それが買い手がつかんのじゃ」。土地持ちは持たざる者にはわからない悩みがあるのかい。
     (画像は道後温泉のからくり時計)
 
 「大阪の親戚がことし亡くなり、関西の親戚は京都だけになってしもた」。「寺町通りの叔母さん(喫茶店経営)元気?」。「達者じゃ。いまどきコーヒー360円。30年間同じ。近所の人たちのたまり場になって値上げしようがないのじゃ。京都は近所づきあいが特殊じゃけん」。
 
 2018年5月、京都でおこなった3人プチ合宿のさい、烏丸通りに面した定宿から京都御苑をぬけ寺町通りを南下、料理屋へ向かって歩いている途中、坊ちゃんは叔父さんの家へ寄ってお線香を上げたいと言う。
叔母さんの喫茶店は寺町通りに面した下御霊神社南側の路地を東に入ったところ。「コーヒー淹れますから寄りませんか」とおっしゃてくださったが、料理屋の予約時間を10分以上過ぎていたので丁重にお断りした。そんなことなら坊ちゃん、前もって知らせてくれんといけん。
 
 坊ちゃんの町内会長就任後、さばき方が良く、市役所との連携はスムーズにいって町内から頼りにされ、本来の業務ではないことを依頼されたり、個人的陳情をさばくのに時間を取られているらしい。町内の住民はほとんど年寄り。わがまま。
文句言いの坊ちゃんが言われる立場になるとはこれいかに。町内会でつかまるわ、自宅に押しよせて陳情されるわ。「会長はもうこりごりじゃ」。
 
 「夏祭りが最大の行事じゃけん、終わってやれやれ」。各種案内チラシの草案、印刷、各戸配送までひとりでやるらしい。「広報とか総務とかの部署はないのか?」。「会計だけじゃ。ほかはぜんぶ会長がやる」。前任者はほとんど何もやっていなかったそうで、坊ちゃんが会長に就任して以来、住民は反動で頼りにしたのか。
来年3月で辞任すると主張するが、「またやってくれと言われたら断り切れないのでは」と言うと、「いや、辞める」。「どうなるか見もの。3月になったら連絡するよ」と言ってやりました。
 
 「ああ、庭の月が沈みよった。もうムリじゃ」。電話で話したのは約40分。会話中にちゃちゃっと撮影し、さっさと送らんといけんばい。

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